動画制作の立場としては、各種の指標が気になるところ
動画マーケティングの担当者なら、「制作した動画がいかに視聴されているか」ということを示す各種の指標について理解していることでしょう。
動画に関する主な指標としては、「再生回数」や「視聴者維持率」などがありますが、そのほかの指標として「再生率」があります。
再生率とは、具体的にはどのような意味なのでしょうか。動画再生の指標となる再生率について詳しくみていくことにしましょう。
再生率とは?
動画の「再生率」について簡単に説明すると、動画全体の長さに対し、実際に動画が再生された時間の割合を指します。再生率の出し方を計算式で表すと、(動画を再生した時間÷動画全体の時間)となります。
例えば、マーケティング用の動画として3分間の動画を制作したとしましょう。ある人は、3分間のマーケティング動画のうち、1分間しか再生しなかったとします。この場合の再生率は、1÷3で計算され、約33%と計算できます。
動画が視聴されているかどうかを示す指標としては「再生回数」がありますが、動画マーケティングの場合、再生回数よりも再生率の方が重要な位置づけとされています。なぜ、再生率の方が重要とみなされるのでしょうか。
その理由は、再生回数の場合、再生時間が短時間であったとしても、1回再生されれば再生回数が1回としてみなされてしまうためです。
一般的に、再生回数が多ければ人気の高い動画とみなされることが多いですが、動画マーケティングの場合は、再生回数が多かったとしても、再生時間が長くなければマーケティングの効果は期待しにくくなります。
そのため、動画マーケティングにおいては、再生回数よりも再生率が重要な指標としてみなされるのです。
「平均再生率」、「完全再生率」とは?
また、再生率に関連した指標として、「平均再生率」と「完全再生率」があります。それぞれの指標についてみていくことにしましょう。
「平均再生率」とは、先ほど説明した「再生率」の平均値のことを指します。
例えば、3分間のマーケティング動画を、Aさんは1分間、Bさんは2分間、Cさんは3分間再生したとしましょう。この場合の平均再生率を式で表すと(3人の再生時間の合計÷(3分間の動画×3人分))となります。
この場合、3人の再生時間の合計は6分、3分間の動画が3人分で9分となることから、6÷9で計算され、平均再生率は約66%と計算できます。
完全再生率とは、動画の再生を途中で止めることなく、最後まで再生された割合のことを指します。
上記の例に基づいて完全再生率を計算してみると、最後まで再生したのは3人のうちCさん1人なので、完全再生率は1÷3で計算され、約33%となります。
再生率を高めるための方法は?
それでは、再生率を高める方法としては、どのような方法が考えられるでしょうか。
効果が期待できる方法としては、動画の冒頭部分を視聴者が興味を持って視聴しやすい内容にすることがあげられます。
再生率の高い状態をキープするためには「いかに動画を視聴し続けてもらえるか」という点が重要となりますが、動画の冒頭部分で視聴者を引きつけることによって、視聴者は興味を持って引き続き視聴することが期待されます。
例えば、マーケティング動画においては、商品の使い方を動画でわかりやすく説明する「ハウツー動画」を制作することがあります。
動画を制作する時点で、視聴者が困っていると思われることにフォーカスし、困りごとの解決に自社製品を活用する、というテーマで動画を制作するとしましょう。
その際に、動画の冒頭部分で困りごとの実例を紹介し、「困っていることも簡単に解決できます」という流れで視聴者を引きつけ、動画の本題へと進めていきます。そして、困りごとが確実に解決する方法を動画で紹介することで、完全再生率も高まりやすくなることでしょう。
動画マーケティングでは、動画を最後まで再生してもらうことがカギとなります。視聴者を引きつける内容で、動画の再生率を高めていきましょう。
(画像は写真ACより)
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