SNSを利用していると、動画の広告をよく目にしますよね。今回は、動画がSNSアプリ上で共有される(Facebookで「シェア」される・Twitterで「RT(リツイート)」される)ことの効果について考えてみたいと思います。
ソーシャルビデオ広告の特徴
このようなSNSを用いた動画広告は、“ソーシャルビデオ広告”と呼ばれます。
10年前までは、広告といえば一番身近であったのはテレビCMではないでしょうか?それが近年は、テレビCMもさることながら、SNSを利用した動画広告の数が確実に増えてきています。
各企業がソーシャルビデオ広告に力を入れているのには、きっと理由があるはずです。その前に、ソーシャルビデオ広告の特徴について見てみましょう。
テレビCMとソーシャルメディアを利用した動画広告は、見ればその差に気付くことが出来ます。後者の動画広告は、尺(広告の長さ)こそまちまちですが、商品や企業の直接的なアピールはあまりないということに気付かされます。
これは、商品のアピールよりも企業のブランディングを目的としていて、ユーザー(視聴者)に“よいイメージ”を持ってもらうことで長期的な信頼関係を築くという観点で動画広告を作成しているからです。
よって、広告として表示されているはずなのに、広告性よりコンテンツ性のほうが高い動画が世の中には多いような印象を持ちます。
このようなソーシャルビデオ広告には、果たしてどのような効果が期待できるのでしょうか?
動画広告は印象に残りやすい
Online Publishers Associationの調べによれば、80%のユーザーが過去30日以内にアクセスしたサイトで動画広告を見たことを覚えています。
動画広告は非常に「印象に残りやすい」ことが分かりました。それだけでなく、これらのユーザーの半数以上が広告を見た後にサイトにアクセスしたり、商品を購入したりといったアクションをとっているというのも興味深い結果です。
知っている人のいいね!は受容されやすい
同じ広告でも、全く知らない人が「ここのお店は美味しい」というのと、自分の友人や好きな有名人が「ここのお店はおすすめ」というのでは、どちらが行ってみたい気持ちになるでしょうか。
Unrulyの調べによれば、人から勧められたユーザーのブランド想起率(73%)は、偶然動画を見たユーザーのブランド想起率(68%)に比べて7%増加しました。
ただ単にその広告を目にしたユーザーに比べて、人から勧められた広告を見たユーザーのほうがブランドメッセージを受容しやすいという結果を意味しています。
よって、「印象に残りやすい広告」である動画広告が、ソーシャルメディア上で共有されることで、よりブランドメッセージが伝わりやすい広告となるのですね。
SNSで共有される動画を制作するために
コンテンツ性を持った動画広告は、たくさんの人の目に触れてはじめて“広告”として機能します。ですから、企業としてはユーザーから「共有したい」と思わせる動画を作成する必要があります。
ユーザーが共有したいと思う、ということは、もう少し言うと、ユーザーが「誰かに自慢したい」、「誰かに届けたい」と思うコンテンツです。
ユーザーからの共感を得られるような動画づくりをしましょう。ちなみに、Unrulyによれば日本で最もシェアされやすいのは「暖かみ」を感じさせる動画だそうです。
まとめ
いかがでしたか?
ユーザーが共有したいという動画が多くのユーザーのもとに届くことで、コンテンツ性の高い動画がブランド訴求につながるというのが共有されることの効果となるようです。
実際に反響を呼んでいるソーシャルビデオ広告を研究してみると、また新たな発見があるかもしれません。もし、動画広告を新たに作成する際には、ユーザーにいかに共感されるか、ということを意識してみるとよいでしょう