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動画マーケティングの効果はコレ!具体的成功例とともに

2018.04.09

コラム

動画マーケティングの効果はコレ!具体的成功例とともに

こだわりを伝えてブランディングアップ、ロイヤルティ向上へ
近年、従来のバナー広告などテキストや静止画を中心とする宣伝スタイルから、動画コンテンツを活用し、一般生活者へ向けて広く配信する動画マーケティングに着手する企業が増加しています。

まだ具体的戦略と展開の第一歩を踏み出しかねているものの、自社での活用に興味をもたれている方、より効果的な展開方法を探っている最中の方など、現在置かれている状況はさまざまながら、その可能性と魅力を直感的にとらえている方は多いことでしょう。

スマートフォンの急速な普及や高速インターネット環境の整備などで、ネット動画の視聴が日常となったこと、消費者の行動決定におけるSNSの影響力が飛躍的に増したことなどを背景に、数々の成功事例が生まれている注目の動画マーケティングについて、今回はその効果をブランディングとロイヤルティの観点からご説明します。

ブランディングとは?なぜ動画マーケティングが有効?
まず本題に入る前に、ブランディングという言葉の意味をおさえておきましょう。マーケティング領域でしばしば目にするブランディングとは、ある商品やサービス、それを提供する企業組織といった対象に対し、人々に共感や信頼を抱いてもらえるようアピールして、その人にとっての価値を高めていくことをいいます。

対象となるものを“ブランド”として育て上げ、認知させること、またはすでにブランドと認識されているもののプラスな構成要素を強化してイメージをさらに向上させながら管理していくこと、これがブランディングであり、またそれに寄与するマーケティング戦略・手法のことをこう呼んでいるのです。

例えば、ロゴを通したブランディングによるイメージアップが成功した場合、消費者はそのロゴを目印にこれなら安心、信頼できるとその商品・サービスを選んでくれやすくなります。

ブランディングは他との差別化を実現し、安定的な比較優位の立場を確保することにつながるほか、長期的に利益をもたらすファンやリピーターを醸成できるため、理想的なブランディングの向上がもたらす付加価値は、計り知れないほど大きなものとなるのです。

では、このブランディングに動画マーケティングがなぜ有効なのでしょう。それは動画というコンテンツが非常に多くの情報を豊かに伝えることが可能であり、“ブランドイメージ”や理念といった抽象的な内容もうまく表現しやすいからです。

動きのある映像と音楽など、多くの要素が重なり合い、ストーリー性をもって情報を運ぶことができる動画は、印象に残りやすく、見る者の心を動かしやすい、メッセージを意識の深いところまで浸透させやすいという特徴があります。

こうした動画コンテンツをターゲット層へと届ければ、豊かな広がりのある内容を含んで、実現したいブランディングの効果を効率よく得ていけると考えられるのです。

ロイヤルティとは?
次にロイヤルティですが、こちらはどういう意味で使われているでしょうか。この言葉は、忠誠を意味するloyaltyから来ており、商品・サービスや企業に対する信頼や愛着の度合いを指しています。特別なファン意識や高い満足感をもち、リピーターとなってくれている消費者をロイヤルティの高い顧客などと表現しますね。

購入金額だけでなく、購入頻度や全選択に占める率の高さ、他のユーザーへのおすすめといった新規顧客開拓への貢献度などで計られ、他に比べてどれだけそのブランド・企業を優先的に選ぶ志向があるかを示す指標になります。

ロイヤルティの高い顧客は、いわば常連客であり、ビジネスを展開するなら、間違いなく多く確保したい存在です。ロイヤルティを高く維持できれば、安定的に高い売上を続けていくことができますし、ひいては世間一般の評判を集めるようになり、ビジネス全体の成長が見込めるといえるでしょう。

ロイヤルティの向上はブランディングとの関係性も非常に強く、例えば企業ポリシーに共感を集めることができれば、その人をロイヤルティの高い顧客へと醸成していけると考えられます。またユニークな動画の継続的配信や、その顧客に最適化した動画コンテンツを届けることで、より密な関係性を築き、ロイヤルティを高めていくこともできます。

ロイヤルティアップを目指すには、他とは異なる特徴を出し強い印象を残すこと、継続的に興味をもってもらうようにすることが基礎となりますが、そのための多彩でユニーク、豊富な情報を届けやすいものとして、動画マーケティングが有用と考えられるのです。

成功例とそのポイント
動画マーケティングでブランディング・ロイヤルティ向上に成功した事例を2つ、そのポイントとともにご紹介しましょう。まずスペシャルティコーヒーを販売する「Has Bean Coffee」は、高品質でクリアなトレーサビリティをもつコーヒーを提供し、高い支持を得ています。

価格競争が激化し、安価にそれなりのコーヒーが入手できる中、「Has Bean Coffee」の決して安くはないコーヒーがなぜ選ばれるか、その背景には週1回アップされるオーナーの動画の存在がありました。

「Has Bean Coffee」では、定期購入で毎週厳選されたコーヒーが届けられるサービスがありますが、その発送タイミングにあわせて動画を投稿、オーナー本人が味わいながら、その週のコーヒーがもつ味や香りの特徴、原産地の歴史や生産地の様子、働く生産者のストーリーを伝えているのです。

これによって自社が大切にしているポリシーやコンセプト、他にはない価値を効果的に伝えることができ、またともにそれを味わっているという親近感を定期的に深めていくことが可能となって、ブランディングに成功、長くリピーターとなるロイヤルティの高い顧客を広げていくことができたそうです。

伝えるメッセージが明確であり、ストーリー性もあること、消費者にとって身近に感じられる仕組みがあることが主なポイントとなっている例ですね。

アパレルECのEloquii Design社も、動画マーケティングで成功しています。プラスサイズの女性に対する商品提案でとくに定評があり、最も大きな影響力を発揮して注目された同社の動画もそこにスポットを当てたものでした。

そのコンテンツは『Closet Confidential』と題されたシリーズ動画で、消費者の代表を実際に自社へ招き、スタイリングのアドバイスを受けながらおしゃれに変身していくさまをとらえています。

このコンテンツを通じ、Eloquii Design社では、商品やコレクション、企業のブランドストーリーを誕生から伝え、視聴者へ豊かなインスピレーションを与えるとともに、具体的にそのスタイリングや使用方法を紹介、既存の概念にとらわれずおしゃれを大胆に楽しんでほしいというメッセージを届けました。

これによって、商品の背景を印象的かつ効果的に伝え、また消費者が自分にひきつけて考えやすい仕組みを作り出すことに成功したのです。ストーリーや姿勢に共感できること、具体的アドバイスとして見る価値があると感じさせ、自分のスタイリングに活かすため常にチェックしたくなる仕様となっていることなどが大きなポイントでしょう。

こうした内容を伝えるのに動画というコンテンツは非常に適しており、同社はこの取り組みを開始してから、より深く消費者とつながれるようになったこと、結果として売上アップはもちろん、ブランディング効果やロイヤルティの向上が実現できたとしています。

いかがでしたか。動画をうまく用いることで発揮させられるマーケティング効果は非常に高いものがあり、幅広い業種業態にその可能性はひらかれているといえます。ターゲットやコンセプトを明確にするなど、ポイントをおさえた動画を制作し、ぜひ活用してみてください。

(画像は写真素材 足成より)