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どんな環境で視ている?ターゲットの特性を意識して効果アップ!

2018.06.11

コラム

どんな環境で視ている?ターゲットの特性を意識して効果アップ!

動画マーケティング成功の第一歩はターゲットを深く知ること
売上アップや自社ブランドおよび自社製品の認知拡大、さらにはブランディングによるファンの醸成、優良顧客化の推進など、さまざまな目的で多くの企業が動画マーケティングを実践しています。

高速インターネット環境が広く整備され、大量のデータをやりとりする動画も快適に視聴できるようになったこと、PCに加え、スマートフォンを中心とするモバイルデバイスが急速に普及したことなどから、インターネット動画を視聴することも日常の習慣として浸透してきたことも、動画マーケティング市場の活性化に対し、大いに寄与しているところでしょう。

動画は、静止画やバナー広告、テキスト広告などに比べ、はるかに多くの情報を、より豊かな表現で印象深く、しかも分かりやすく伝えられるといったメリットがありますから、環境さえ整えば、活用が進むのはむしろ必然といえます。

しかし、ただ闇雲に動画を制作し、配信すれば成功できるわけではありません。何よりまず重要なのは、その動画コンテンツでメッセージを届けたい、アピールしたいターゲットについてよく知ることです。その行動特性や嗜好にそった表現と配信が行えなければ、アクセス数も思うように伸びませんし、魅力的と感じてもらうこともできません。

動画マーケティングの成功に向けた第一歩は視聴者を知ることであり、ターゲットの絞り込みとその属性や趣味嗜好、行動を明確化することにあります。ここをおろそかにせず、徹底的に分析して戦略に反映させることで、はじめて効果的な“魅せ方”が可能になるのです。

多様化する視聴環境、ターゲットはどんなふうに視ている?
制作に際しとくに意識すべきポイントとして、視聴環境が挙げられます。PCブラウザからの動画視聴が大半だったかつての状況から、ここ数年で動画を取り巻く環境は大きく変化し、時間や場所、アクセス方法、利用デバイスなど、視聴者の選択する環境は大幅に多様化しました。

視聴環境が異なれば、アクセスを集める動画のかたち、印象に残る表現のかたちも違ってきます。そのため動画マーケティングでは、見せたいターゲットの視聴環境を踏まえ、それに最適化したコンテンツの作成と配信を行うことが重要なのです。

ではどのような層が、どのように動画視聴を行っているのでしょうか。電通が実施した「動画視聴に関するWEB調査」によると、全体ではPCからが8割、スマートフォンからが3割超となっていますが、若年層ではスマートフォンが優勢、逆に50代以上といった中高年齢層ではPCが圧倒的に優位となっています。性別では、とくに女性の10代・20代でスマートフォンによる視聴が高い傾向がみられました。

スマートフォンからの視聴を中心に、シーンとしては自宅で1人のときに楽しんでいるケースが多くを占めるものの、最も視聴行動が活発な10代では、通学時間や休憩時間などの隙間時間にもモバイルデバイスで動画を視聴しています。SNSの利用率も高く、そこから関連動画を検索したり、貼りつけられたコンテンツとして流入したりする人がかなり多いことが分かりました。自分が視聴したコンテンツを話題にし、投稿・拡散したい意向が高いといった特徴もあります。

30代になるとPCからの視聴が増加、10代~30代までに共通する特徴では、他の層に比べ就寝時、眠る直前に視る傾向が高く、3割程度いることが確認されています。40代では、男性で職場からの動画視聴が多くなり、タブレットの保有数も最高を記録していることが判明しました。

50代ではスマートフォンからの視聴がさらに減少、PCからが依然主流となり、60歳以降ではPC、それ以外はTV視聴中心の視聴行動になっています。

ターゲット層の視聴スタイルに合った施策を立てる!
時間帯別に視聴される動画の尺を調べたYahooの調査によると、午前中はニュースフィードなどに現れる動画の視聴率が高く、昼間は短尺の動画視聴が中心で、コンテンツを見つけたり、共有・拡散したりする行動に費やす時間が長めであること、夜間になると長尺動画をゆっくり視聴する人が増えることが報告されています。なお、こうした時間帯による視聴スタイルの違いは、若年層から中年層でとくに顕著にみられます。

また、利用するデバイスと動画の尺については、ニールセンの調査で長尺動画をスマートフォンから視聴する人は、全体で36%にとどまっているものの、10代では55%、20代で42%と、若年層ではモバイルデバイスでの長尺動画視聴に対し、より抵抗なく接していることが分かりました。画面サイズの小ささなどから、長尺動画には適さないとされてきたスマートフォン視聴ですが、若年層へのアピールならば使い方次第で有効となり得ると考えられます。

これらの調査結果を踏まえると、若年層への認知拡大なら、まず通学時間や昼休みなどの時間を狙い、短尺動画でアピール、その後ゆっくり自宅でチェックさせるような流れをつくることが有効でしょう。日中の配信は、無音再生による閲覧の可能性も高いため、音がなくても内容が理解でき、印象に残るテキストの効果的な使用といった工夫が重要です。モバイル中心であることを意識し、フラッシュプレイヤーなどiOS端末がサポートしない仕様は避けるのが基本ですね。

一方、やや高めの年代層をターゲットとする場合、スマートフォン向けは企画の存在を知らせる程度にとどめ、主にPCで視聴されることを想定した動画コンテンツの作成、誘引を図るといった戦略も有効になります。スマートフォン向けのコンテンツは、小さな画面でも煩わしく感じられないよう、情報を絞って見やすく表現します。

動画マーケティングでは、展開チャネルとして近年、SNSの重要性が高まっていますが、とくに女性を中心としてInstagramは大きな影響力をもつものとなっています。スタートしたストーリー広告など、ユニークな表現でInstagramユーザーに強力なアピールが行えるフォーマットは、流行感度の高いInstagramヘビーユーザーに訴求するものとして選択、活用意義のあるものになるでしょう。

このように、動画マーケティングではターゲットの視聴行動に合わせたコンテンツの制作、配信戦略を立てて実行することが、施策の成否を決める重要なポイントになります。運用してみた結果、狙った層とは異なる層へのリーチが高いなど、思わぬデータが得られた場合は、再度チューニングを実施するとともに、今後の施策展開に活かす分析を十分に行いましょう。

時代の変化に伴い、今後はさらなるモバイルシフトが発生、全世代的にスマートフォン中心となる可能性もあります。またライブ動画コンテンツへの注目の高まりや、SNSの活発さも注視すべきポイントです。

動画マーケティングを実施する目的やターゲットを明確にし、そのリーチを達成するにはどうすれば良いか、対象の動画視聴傾向を最新データとして取得しつつ、施策展開に活かしていきましょう。

(画像は写真素材 足成より)

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