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スマートフォンやタブレット端末など、時間や場所を問わないデバイスを常時保有する人が増加し、高速で快適なインターネット環境、Wi-Fi環境の整備などインフラ面の強化も進んだ今日では、ネットワークを通じて配信される情報が一般生活者の日常における行動・意思決定を大きく左右するものとなっています。
中でもバナー広告など静止画を基本とする媒体やテキストメディアに比べ、より多彩な表現で多くの情報を印象的に盛り込み、伝えていくことができる動画は、マーケティングにおけるコンテンツの地位をますます向上させてきています。
一般ユーザー側でも、気軽に動画コンテンツを楽しむシーンが大幅に増え、面白い動画、興味関心のある動画をチェックしたり、共有したりすることが日々の当たり前になっています。制作した動画コンテンツの配信を考える際、まず思いつきやすいのがYouTubeですが、世界をカバーする動画共有サービスとして「Ustream」も存在します。
そこで今回はUstreamにスポットを当て、TVともYouTubeとも異なる特徴をどう理解し、実践に活かしていけばよいか、考えていくこととしましょう。
「Ustream」は、2007年に生み出された動画共有サービスで、ライブビデオサービスの先駆けとして世界に広がり、エンターテインメント領域はもちろん、米大統領選挙などでも大いに活用され、幅広い分野でのストリーミング配信に利用されてきました。
2010年頃からは日本でも利用が本格化し、個人による情報発信のほか、一般地上波のTV・ラジオ番組と連動させた企画コンテンツの提供、有名歌手のコンサートライブ動画配信なども行われるようになっていきます。
しかし近年ではスマートフォン対応などの面で、類似サービスからおくれをとり、一時の隆盛から一転、伸び悩むようになって、2016年に米IBMがこれを買収、現在は同社のビジネス向けクラウドサービス「IBM Cloud Video」に移行させたかたちでプラットフォームが存続されています。
Ustreamの特色は、なんといってもライブコンテンツを中心に据えている点で、その配信動画を視聴しながら、一般ユーザーがコメントを寄せられる双方向性の機能、ソーシャルストリームを有しているところなどが注目すべきポイントです。視聴ユーザーのアカウントは各種ソーシャルメディアとも連携されていることから、コメントを通じたSNS上での情報拡散効果も高いと期待されます。
YouTubeが主に短尺の動画コンテンツで、視聴ユーザーの好きなタイミングに楽しんでもらうスタイルをとり、世界観を凝縮させたCMやPV、商品紹介、ショートムービーの配信に向く一方、Ustreamは配信者側が告知したリアルタイムの時間に、ある程度まとまった長さの尺があるコンテンツ、新製品の発表会や事業説明会、セミナー・研修、トークショー・イベントの中継などのもようを届けるのに向いています。
ユーザーの視聴時間でみても、YouTubeに比べUstreamは、平均して5倍近く長いといわれており、リアルタイムだからこそのわくわく感、何が起こるか次に期待する気持ちを抱きながら、一度見始めるとそのまま長く視聴を続けやすい態度と雰囲気があるといえるでしょう。
またUstreamは他の動画サービスに比べ、ユーザー層は男性比率が高く、年齢も比較的高めという傾向があります。このユーザー特性とサービスの特色を踏まえ、配信するコンテンツにより、YouTubeなどと使い分けていくことをおすすめします。
例えば、2015年の東京モーターショーでは、参加自動車メーカー5社がUstreamでイベントのもようを配信、それぞれビジョンやものづくりにかける信念などとあわせ、プロモーションを展開しました。多数のコメントが寄せられ、SNSでも話題を集めるなど成功をおさめましたが、これは東京モーターショーの来場者属性として、その8割が男性で、また30代・40代が多数を占めるなど、Ustreamという選択がターゲットに対し的確であったことが背景にあるといえます。
これまでは一部の人々にしか公開されていなかったB to B向けの製品発表会や、かつては事後にTVのニュース映像などを通してしか見ることができなかったイベントの様子、そこで提示された情報をリアルタイムに得られること、その場に参加しているかのように動画を通じてリアルに体感できることは、その分野に高い興味関心をもっている一般消費者・生活者、潜在的ブランドファンなどにとって、非常に魅力的で価値のあることとなります。
特別感や高い期待感をもって、密度濃く、最も新鮮で信頼性のある情報が得られる、そうした姿勢で接しているユーザーが多いことを思えば、Ustreamのようなプラットフォームによるライブ動画配信がいかに有効性の高いマーケティング手法となるかはいうまでもなく理解されるでしょう。
ではUstreamを利用すると決めた際、具体的にどうすればいいのか、そのコンテンツ配信方法をみていきます。まずアカウントを保有していない場合は、新規に作成、サービス登録を行います。
PCに配信で用いる機材を接続、撮影環境を整えましょう。ログインして表示されるページの「ライブ配信」をクリックし、ダッシュボード画面メニューの「新しい番組作成」を選択、チャンネルのタイトルやカテゴリー設定、情報登録を入力する画面が現れますから、各項目を埋めて保存、「ライブ配信」ボタンを押すと配信を開始できます。
PCとインターネット回線、ネット接続可能なカメラ、マイク、その他インターフェースなど必要に応じて用意すれば、特別な知識がなくとも、すぐに配信は実現できます。より高いクオリティの配信を行いたい場合は、ライブ映像撮影の経験を積んだスタッフを擁し配信支援ソリューションを提供する代行業者を利用するのも一案です。
こうした代行業者では、リハーサルの実施から撮影・編集、配信管理、配信後のWeb展開オウンドメディアにおけるオンデマンド配信などまでワンストップでサポートしてくれるケースが多くなっていますので、予算面もあわせ問い合わせ・相談を行うとよいですね。
自社内で全プロセスを行う場合も、代行業者を利用する場合も、実際に配信を開始する前には、視聴ユーザーからどう見えるか十分にテストで確認し、入念な準備を行うようにしてください。手軽さの一方で、使い方を誤るとブランドを毀損する危険もあります。
単発のライブ配信だけでなく、配信をレギュラー化して帯番組のようにメディア運営していくことも可能です。毎週同じ時間帯など、決めた枠で発表・配信を続けていけば、より固定ファンを増やしていくことができるでしょう。
いかがでしたか。UstreamはYouTubeなどとはまた異なった特徴をもち、それを最大限プラスに発揮させた活用法というものが十分に考えられるツールとなります。広く認知を図るだけでなく、関心をもっているユーザーと深くつながり、コアなファンとして醸成していくといった点では、とくに有用でしょう。ぜひ活用の可能性を検討してみてください。
(画像は写真素材 足成より)
開催:2018年7月12日(木) 19:00〜20:30 (18:30受付開始)
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「エリアマーケティングセミナー …
開催:2018年5月24日(木) 19:00~20:30 (18:30受付開始)
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開催:2018年4月19日(木) 19:00~20:30 受付開始 18:45 開始 19:00~
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