離脱率と直帰率、似ているようで実は異なる
マーケティングを目的として制作した動画は、YouTubeなどの動画サイトに投稿することが一般的ですが、動画の再生回数をさらに増やすためには、自社のホームページ内にマーケティング動画をリンクさせる方法があります。
上記の方法で動画の再生回数を増やしたいなら、自社ホームページの「離脱率」と「直帰率」について分析しておくことが効果的ですが、この2つの指標の違いは、なかなか分かりにくいものです。そこで、離脱率と直帰率の違いについて理解しておきましょう。
離脱率と直帰率の違いについて理解しよう
離脱率と直帰率の違いについて説明する前に、ホームページの構成について簡単に説明しておきます。ホームページは、数多くのページで構成されていますが、ホームページを構成する一つ一つのページを「Webページ」と呼んでいます。
離脱率について簡単に説明すると、あるWebページを訪問したときに、そのページの閲覧を最後としてホームページを離れていった割合となります。
また、直帰率とは、最初のwebページを閲覧した後、そのほかのページには訪れないまま、ホームページを離れてしまった割合のことです。
離脱率と直帰率について共通することは、「あるwebページから離れた割合」となります。
逆に、離脱率と直帰率が異なる点は、離脱率は、単純にあるwebページからホームページを離れていく割合であるのに対し、直帰率は、訪れたwebページは最初のページのみとなり、すぐにホームページから離れてしまう割合である点です。
直帰率が高いと、ホームページの訪問者がホームページの内容に満足していない可能性があります。また、離脱率が高い場合は、離脱の多いwebページの内容が訪問者を引きつけていないことが考えられます。
離脱率・直帰率の計算方法について
次に、離脱率と直帰率の計算方法を調べてみましょう。
例として、ホームページの訪問状況を以下の通りとします。
・AさんはページDを閲覧して、すぐにホームページから離れる
・BさんはページE、ページF、ページDの順に閲覧した後、ホームページから離れる
・CさんはページD、ページFの順に閲覧した後、ホームページから離れる
離脱率および直帰率は、webページごとに算出します。
ページDのページビュー数は3ですが、ページDから離脱したのは、AさんとBさんが1回ずつ、計2回なので、ページDの離脱率は2÷3で計算され、66%となります。
以下、同様に計算すると以下の通りとなります。
・ページE:ベージビュー数1、離脱数0、離脱率0%
・ページF:ページビュー数2、離脱数1、離脱率50%
上記の例で見ると、離脱率が最も高いのはページD、次に高いのはページF、最も低いのはページEであることが分かります。
次に、上記の例をもとに、直帰率を計算します。
最初にページDから閲覧したのはAさんとCさんであることから、ページDを最初に閲覧した回数は2回となりますが、そのうち、ページDからすぐに離脱したのはAさん1人でした。
そのため、ページDの直帰率は1÷2で計算され、50%となるのです。
なお、このケースでは、ページEを閲覧した後は他のページも閲覧しているため、ページEの直帰率は0%です。また、ページFは最初に閲覧されていないため、ページFの直帰率も0%となります。
離脱率・直帰率の目安について
それでは、Webページの離脱率や直帰率の目安としては、どのくらいが適正なのでしょうか。
おおよその目安ではありますが、離脱率や直帰率は「SEOラボ」のサイトによると、50%前後とされています。
ホームページの訪問者に、ホームページ内をくまなく閲覧してもらうことを考えると、離脱率や直帰率の数値は低いに越したことはありません。
しかし、場合によっては、離脱率や直帰率の数字が高くても、訪問者が一つのページをじっくりと閲覧している場合もあるので、離脱率や直帰率の数字が高くてもさほど問題とならない場合があります。
そのため、離脱率や直帰率の数字が高い場合は、サイト訪問者の滞在時間も参考にしてみると良いでしょう。
自社のホームページにマーケティング動画をリンクさせる場合、離脱率や直帰率の低いページに動画をリンクさせることで、動画の再生回数の増加が期待されます。動画の視聴効果を高めるために、離脱率や直帰率についての理解も深めておきましょう。
(画像は写真ACより)
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