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正しく効果的に使えてる?動画の音に注目!

2018.07.27

コラム

正しく効果的に使えてる?動画の音に注目!

支持される動画、効果を上げる動画は“音”使いが違う!
昨今は高速インターネット通信の普及と端末の進化、モバイル化に伴い、誰もが気軽にオンライン動画を楽しむようになってきています。かつてはテキスト主体の記事やバナーで受け取っていた情報も、動画視聴を通して得るケースが増えてきました。

とくに若年層ほど、抵抗なく動画の視聴・共有を日常習慣としており、これまでアプローチが難しいとされてきた対象をも含めるプロモーション展開として、動画マーケティングが注目されています。

動画制作のシーンでは視覚面、映像面に注意が集中しがちで、何をどう撮るかばかりを考えがちですが、動画を構成するのは視覚だけではありません。そこには、聴覚に訴えかける音の要素が存在します。この動画コンテンツにおける音・音楽は、文字通り目に見えない存在ながら、非常に重要な働きをし、視聴者の感情を揺さぶって映像世界に引きこんだり、雰囲気を高めて印象をアップ、購買意欲の向上など狙いとする将来の行動変容を促進させたりする強い力をもっています。

反対に、せっかく優れた映像が撮れていても、イメージにそぐわないBGMやSE(効果音)が使用されていると、世界観が崩れてメッセージが伝わらなくなる、かえって不快感を与えてしまうということもあります。

そこで今回は動画コンテンツにおける“音”にスポットをあて、効果的な選定方法や注意点、動画への入れ方などを解説していきます。

短くてもインパクトを残す、世界を立ち上げる!
人間が得る情報の多くは視覚によるものといわれ、近年はますますその依存度合いが上昇しているとも指摘されますが、TV番組や映画、舞台芸術、迫力あるゲームなどを思えば、効果音の重要性はすぐに理解されるでしょう。

試しに音を消して視聴してみるとよく分かりますが、およそ流れは理解できても、コンテンツとして、リアルな臨場感や魅力が大いに欠けたものになり、何か退屈で意味のないもののように感じやすくなります。

このように私たちが日頃意識する以上に、音がもつ意味は大きく、動画では視覚と聴覚のシナジー効果が十分に発揮されるように設計してこそ、その本来の力を最大限に活用できているといえるのです。

何気なく流れているように思われるBGMにも、不快な音や他人に聞かれたくない音を打ち消すマスキング効果をはじめ、その音空間の雰囲気を明るくしたり、ワクワクするものにしたり、高級感を出す、くつろがせるなどイメージや感情、行動を誘導する効果があります。

これらのBGM効果は、飲食店や商業施設一般で広く認識され、活用されていますから、街に一歩出ればすぐに確認できますね。動画コンテンツでも同様で、BGMの効果的な利用で、さまざまな視聴環境にあるユーザーを瞬時に狙った世界で包み込む、理想の体験世界をその場に立ち上げることができるようになるのです。

とくに動画マーケティングで用いるコンテンツは、ごく短尺のものも多くなりますから、視覚・聴覚と刺激できるポイントをフル活用し、相乗効果でインパクトを残す、視聴者をとらえることが重要になると考えられます。

音の入れ方、使い方のコツと注意点
ではどのように音を使っていくと、より効果の高い動画に仕上げることができるでしょうか。たとえばBGMならば、まずその製品が提供する価値イメージなどに適したものを選定します。高級感を演出するなら、品のある落ち着いた格調高い音楽を、楽しさを出すなら、ポップでノリのよい楽曲をといった具合です。自然音やリラクシング効果のある環境音楽なども、ケースによっては演出効果が高いでしょう。

すでに撮影されている映像で、やや気になる消せないノイズがあれば、そこでは少しBGMの音量を上げる、ナレーションやセリフなどより重要な音が入ってくるところでは小さく絞るなど、自然な音量調整もポイントになります。

視聴者を飽きさせず、離脱率を低下させるため、SE(効果音)も賢く使っていきましょう。バラエティ番組やドラマなどで多用されているように、SEは映像のエンターテインメント性を大いに高めてくれます。

気をつけたいのは、入れるタイミングと量で、多すぎるとメリハリがつかず、本来の効果が失われてしまいます。とくに強調したいポイント、緊張を高めて視聴者を引きこみたいポイントに絞り込んで使いましょう。

高い動画再生回数とチャンネル登録者を誇る人気YouTuberなどは、その多くがうまくSEを使いこなしています。他より一歩抜きん出た、より魅力のある動画、また視聴したくなる動画にグレードアップさせていきましょう。

BGMとSEの導入における注意点として、著作権の問題があります。音楽はその創作者の権利が著作権で保護されているものであり、無断で利用・転用することは許されません。オリジナルの音源や、アップロード先が一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と許諾契約を結んだサイトである場合などは、およそ問題なく使うことができますが、通常、商用の場合、音源の権利関係者から許可をとることが必要になります。

著作権フリーで提供されるBGM・SEの素材サイトなどもありますが、音源によってクレジット表示を求めていたり、商用での利用、二次配布の利用を禁止していたりと、一定の守るべきルールがありますので、よく確認してから使うようにしてください。

ナレーションも重要!
主に世界観を演出するBGMやSEの音楽・音源とともに、動画コンテンツの音として、ナレーションを付加する場合は、その選定・収録も、動画の質を左右する非常に重要なポイントとなります。ナレーションを行う声のトーンやスピード、声質で、視聴者が受ける印象は大きく変化するからです。

親しみやすいやわらかな声、信頼感を醸成しやすい落ち着いたトーン、世界観の厚みを増幅する重厚な声など、映像のテイストとマッチした声を選定する必要があります。基本としては、ターゲット層を意識しつつ、より雰囲気を高めてくれたり、自然に馴染んだりすると考えられるナレーションを、聞き取りやすいクリアな音声で入れるようにするとよいでしょう。

余裕があれば、複数タイプを収録し、映像とのマッチングを確認、より目指す世界観が引き出されているものを採用すると理想的です。

いかがでしたか。これまであまり音に意識を向けてこなかったという方も、ぜひBGMやSEの使い方、ナレーション選定にこだわって動画作成を行ってみてください。ぐっと質の高いコンテンツに仕上げることが可能となり、マーケティング効果もアップするはずです。

(画像は写真素材 足成より)

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